同族嫌悪する心理と解決法がちょっと見えてきた
私は、『自分のことしか考えていない人』が嫌いです。
『「私が」好かれるにはどうしたらいいか』
『「私が」怒られないためにはどうしたらいいか』
『「私が」良ければそれでいい』
周囲への配慮が欠けている人のことで、自分本位な人とも言います。
なぜならば、私の本質が自分本位だからです。
同族嫌悪だということは充分に自覚しています。
生まれつきの性質なのか、後天的に身に付けたものかどうかは置いといて、気質に首輪をつけて飼いならすのはなかなか難しく、慣れたと思った頃に激しい自己主張をしてくるので気が抜けません。
◆ 若い頃の私は、空気が読めないモンスターだった
かつての自分にそっくりな人が職場にいます。
彼女は私よりもずっと年上で、数年勤めているにも関わらず初歩的なミスを繰り返します。預かった書類を失くしたり、おかしなデータを作ったり、電話のつなぎ方が適当だったりなど仕事が出来ないエピソードには事欠きません。
『何で彼女はこんなことをするんだろう?』
と皆は首を傾げます。
私には彼女の行動原理が何となく分かります。
自分のことしか考えていないのです。
だから、傍から見て不可解な行動を取るし、無反省でふてぶてしく見えるのです。
私を含め、周囲は彼女を小馬鹿にしています。人は自分に迷惑をかける人を嫌いますからね。
でも、というかだからこそと言うべきか、承認欲求の強さがハンパじゃありません。
『認められたい、好かれたい』という気持ちが全面に出ているところも昔の私とそっくりです。
リーダー格の女性に好かれようと、たくさん話しかけたり、プレゼントを贈っているようですが、私の経験上、はっきり言って無駄な行為です。
人間関係の悩みを解決する本には『あなたに意地悪をしてくる人には積極的に話しかけましょう』みたいなアドバイスが書いてあるけど、鵜呑みにしない方がいいと思います。
仕事で迷惑かけて嫌がられているんだから、原因を改善せずにいくら話しかけても、プレゼントを贈っても、好感度が上がるわけがありません。
◆ 昔の自分に似た人を見るとイライラする…
そんな当たり前のことを、当時の私は理解していませんでした。
『私を好きになって!』と言わんばかりにしつこく話しかけて、うんざりした相手の『はあ』という生返事に傷つき、話しかけるのが怖くなったことを思い出しました。
『自業自得だし、バカだなぁ』という感想を当時の自分に抱くものの、過去のしくじりがまだ受け入れられていないようです。
(だから同じことをする彼女にイライラするのかな、かつての自分を赦して心穏やかに過ごしたい)と密かに悩んでいました。
そんなある日、職場で『彼女が冷たくされるのは自業自得』という意見を聞きました。
『彼女にイライラしてはいけない』と必要以上に自分に言い聞かせていたのではと気付いたのです。他人にマイナス感情を抱くのは悪いことだと押さえつけていたようです。
どれほど達観しても、咄嗟に起こる感情は変えられないと思うのです。嫌悪感が湧き出るのは生理現象だから仕方ありません。自分の負の感情を否定せずにちゃんと認識して表に出さなければ、それでいいんじゃないかなぁと思うようになりました。